トラックレースを中心とした自転車競技Webマガジン



2007UCIトラック自転車競技世界選手権      3月29日~4月1日

                           スペイン・マヨルカ島


 今回の世界選手権は、日本勢にとっては悪夢の連続だったのではないだろうか。

 まずスプリントは予選を通過できたのは北津留翼のみで、それも16分の1決勝でテオ・ボス(オランダ)と対戦し、敗れてしまった。決勝はそのテオ・ボスとグレゴリー・ボージェ(フランス)の戦いとなり、2本連取でテオ・ボスが優勝、貫禄を見せつけた。


 ケイリンでは成田和也、伏見俊昭が出場したが、伏見が成田のアシストを受けて2回戦進出するも、そこで敗退。結局、伏見は10位という結果で終わった。決勝は残り2周で仕掛けたミカエル・ブルガン(フランス)の番手にはまったクリス・ホイ(イギリス)が捲ってくるテオ・ボスを押さえ、優勝。

 ポイントレースでは飯島誠も14位と入賞できず。優勝したホアン・リャネラス(スペイン)は地元マヨルカ島出身で、場内は大歓声に包まれた。


 チームスプリントは渡邉一成、成田和也、井上昌己のメンバーで臨むも決勝進出はならず、結局7位とまったく良いところがなかった。決勝はイギリスが.002秒差でフランスを下し、優勝を決めた。

 日本にとっては厳しい結果となった今年の世界選手権だったが、ホンコンのワン・カンポーがスクラッチで優勝(日本からは盛一大が出場したが、決勝で落車)し、アジアと世界の差はかなり縮まってきているところも見受けられたのは、唯一明るいニュースか。


 尚、今大会から女子チームスプリント、男子オムニアム(200mTT、スクラッチ、3km個人追い抜き、ポイントレース、1kmTTの5種目を走り、トータルの成績で争う)の2種目が新しく加わった。




リザルト

●男子スプリント

1位 Theo  BOS        NED             

2位 Gregory  BAUGE      FRA               

3位 Mickaël  BOURGAIN  FRA 


●男子ケイリン

1位 Chris HOY      GBR          

2位 Theo  BOS     NED          

3位 Ross EDGAR    GBR 


●男子1kmタイムトライアル

1位 Chris  HOY        GBR     

2位 François  PERVIS    FRA       

3位 Jamie  STAFF           GBR 


●男子個人追い抜き

1位 Bradley  WIGGINS       GBR      

2位 Robert  BARTKO         GER       

3位 Sergi  ESCOBAR ROURE  ESP 


●男子オムニアム

1位 Alois KANKOVSKY      CZE

2位 Walter Fernando PEREZ  ARG

3位 Charles Bradley HUFF      USA 


●男子ポイントレース

1位 Joan  LLANERAS ROSELLO   ESP      
2位 Iljo  KEISSE        BEL           

3位 Mikhail  IGNATIEV    RUS 


●男子スクラッチ

1位 WONG Kam-Po     HKG         

2位 Wim  STROETINGA   NED          

3位 Rafal  RATAJCZYK    POL 


●男子チームスプリント

1位 フランス

2位 イギリス 

3位 ドイツ


●男子団体追い抜き

1位 イギリス

2位 ウクライナ               

3位 デンマーク


●男子マディソン

1位 スイス        

2位 オランダ    

3位 チェコ


●女子スプリント

1位 Victoria  PENDLETON        GBR       

2位 GUO Shuang          CHN      

3位 Anna  MEARES         AUS 


●女子ケイリン

1位 Victoria  PENDLETON  GBR        

2位 GUO Shuang        CHN      

3位 Anna  MEARES       AUS 


●女子500mタイムトライアル

1位 Anna  MEARES               AUS     

2位 Lisandra  GUERRA RODRIGUEZ     CUB     

3位 Natallia  TSYLINSKAYA                 BLR 


●女子個人追い抜き

1位 Sarah  HAMMER               USA        

2位 Rebecca  ROMERO           GBR       

3位 Katie  MACTIER       AUS 


●女子ポイントレース

1位 Katherine  BATES             AUS        

2位 Mie Bekker  LACOTA        DEN       

3位 Catherine  CHEATLEY       NZL 


●女子スクラッチ

1位 Yumari  GONZALEZ VALDIUIESO  CUB  

2位 Maria Luisa  CALLE WILLIAMS      COL  

3位 Adrie  VISSER     NED 


●女子チームスプリント

1位 イギリス

2位 オランダ    

3位 オーストラリア



スプリント王者テオ・ボス。さすがに強い。昨年のフランス・ボルドー大会に続き、連覇を飾った。


1kmタイムトライアルは、やはりぶっちぎりで強いクリス・ホイ。しかし1kmTTはオリンピック種目から外れたこともあり、ホイは世界選でこの種目を走るのは今年が最後だと明言した。


世界で活躍するニッポンの飯島誠(前から2人目)。今回出場したポイントレースは14位、「今までで一番不甲斐ないレース」と悔しさをにじませた。しかし日本の中長距離陣を引っ張る大ベテランは、「まだまだ諦めるわけにはいかない」と力強くコメント。




ホームへ戻る



Race Calender

/18/20
UCIトラック・ワールドカップ第3戦(アメリカ・ロサンゼルス)

/26~1/27
2008シクロクロス世界選手権大会(イタリア・トレビーノ)


/15~/17
UCIトラック・ワールドカップ第4戦(デンマーク・コペンハーゲン)


/27~3/30
2008UCIトラック世界選手権(イギリス・マンチェスター)







競輪&トラック競技の情報満載
KEIRINマガジン
毎月9日発売780円 白夜書房